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生命の家づくり

古来、人間は雨風を凌ぎ自然界の驚異から身を守るために住みかをつくってきました。
火を使い、農業を営み、やがて石炭や石油といった化石エネルギーを使いこなすに従って、より快適で便利な家をつくるようになりました。
今日、人間の欲求する快適かつ多用な生活は、自然界からの莫大な搾取を必要としています。私達の生活は、多くのエネルギーと生命の犠牲によって成り立っているのです。
太陽から莫大なエネルギーの供給を受けている地球でも、人間が住むことができるような環境を維持するには限界があります。
低炭素社会を目指し、できるだけ無駄なエネルギーの浪費は止めて、地球の自然環境を守りながら生きていく知恵が必要とされます。


人は生きるために家づくりを行います。快適・健康で安全な家づくりは人生の大きな目標です。しかし日本人は高度に工業化された家によって多くのものを失ってきました。
あまりにも人工的な生活環境は、自分が一人で生きているという錯覚に陥らせ、様々な問題を引き起こしています。自然を遠ざけることによってまさに生きる力を失ってきたのです。

生きる力。それは自然の中で培われ、人と人との狭間で育まれます。
命の尊さや、儚さ、そして厳然としてある死への不安と向き合えば、人として生きる事の意義や意味に気づくことでしょう。
人間として必要なコミュニケーション能力は、人と人との触れ合いや葛藤によって形成されます。他者の助けがないと生きていけないという関係の上に成り立っているのです。

彩工房は、自然と共生する「生命の家づくり」に取り組みます。

今、森林が危機を迎えています。人間が造ってきた人工林は、人間の手入れを必要とします。間伐や枝打ちをしてやらないと、森は鬱蒼として真っ暗になってしまいます。下草も生えず、木々は互いに足を引っ張り合って大きくなれません。

森が不健康になると、水が心配です。下草の生えない山は水が浸透しにくく、地下水脈になりません。地表に届く光の量が少ないと、虫も活発に活動できず、水の中ではプランクトンも増えません。魚も生きていけなくなります。ある程度成長した森は、間伐をして大きく育つ環境を整える必要があります。そして間伐した木で家を建てると、木に蓄えられた二酸化炭素が空気中に戻ることを抑制できます。森を育み、水を豊かにすることによって多くの生命が守られ、それはまた我々の生活環境を支えてくれることになります。

彩工房は豊かな森林資源を守るためにも「生命の家づくり」に取り組み、京都から発信します。

今、光を浴びて木立を行けば風の流れに生命の息吹を感じます。人は、いつの時代からか「木」という生命に住みかを託してきました。森に生まれ、森に育った生い立ちからすると当たり前のことかもしれません。街に住む今も、少し形は変わりましたがその原点は変わりません。地球上のあらゆる生命に支えられて私達は生きています。木の家の生活は森を守り、そこに育まれる生命を守り、それは私達自身を守っています。木の家に生まれ、育った子供達が、五感で生命の大切さを感じてくれたなら、明日の地球を守ることになると信じています。

「生命の家づくり」、私たちの願いです。

彩工房 代表取締役  森本 均