木の家は、柱と梁をつないで組み立てます。
柱と梁の接合部の細工を「仕口」、梁と梁をつなげるための細工を「継手」といいます。
彩工房では、仕口や継手の加工を、大工さんが手仕事で行っています。
のこぎりや、のみを使って行う、この作業のことを「刻み(きざみ)」といいます。
機械ではない、人の手から手へ、受け継がれてきた職人さんの技。
工業化で合理化された家づくりが主流の現在、この技は、とても貴重なものです。
「刻み」という作業は、木を刻むという意味を超えて、「思い」をも刻む。
これから建てる家への、大工さん達の思いもまた、刻まれているように感じます。
先日、そんな思いの詰まった柱や梁を組み立てる、上棟の日を迎えました。
お客様にとっては、図面や打ち合わせの中で膨らんでいた、新しい生活への想像が、現実味を帯びる瞬間でもあります。
「ここが、こうなるんだな!」と空間を味わいながら確認されていました。
無垢の木の香りに包まれながら、ご家族、大工さん、皆で工事の無事を祈願しました。