チルチンびと研修

雑誌「チルチンびと」が主催する工務店の会の研修に参加してきました。

初日は座学。「能登半島地震の報告と木造住宅の耐震設計」、「木造住宅の温熱環境対策」、「最近の木造住宅事例発表」どれも興味深いテーマです。

二日目は建築見学会。大田区の「小さな音楽室」。目黒の「アンセルモ教会」。自由が丘の「園田邸」。

小さな音楽室外観
小さな音楽室内観

「アンセルモ教会」はアントニン・レーモンドの設計によるもの(レーモンドは戦前、旧帝国ホテルやヨドコウ迎賓館を設計したフランクロイドライトに伴って来日した建築家)。

アンセルモ教会
教会の様子

「園田邸」を設計した吉村順三(元東京芸術大学教授)はレーモンド建築事務所の出身。「音楽堂」は吉村順三の聴講生であった建築家田中敏の弟子の木下(きした)さんの設計という流れです。

日本の住まいが西洋文化の影響を受けながら、近代的な生活にあった姿に変貌していく立役者になった著名な建築家の足跡をたどる見学ツアーでした。

これらのデザインを我々庶民の生活空間にどう生かしていくか、楽しみです。

自然のエネルギーで乾燥させる

家の材料である木材。

山から切ったばかりの木は、水分を多く含んでいるため、しっかりと乾かす必要があります。

木材を乾かす方法は、主に「天然乾燥」と「人工乾燥」があります。

「天然乾燥」は、風や太陽熱など自然の力を利用して、じっくりと乾燥させる手法です。木材の色やツヤは維持できますが、年単位で時間がかかってしまうのがネックです。

次に、「人工乾燥」とは、乾燥機を使って高い温度で一気に乾燥させる手法です。短時間で乾燥できる一方、急速に高温になることで、木の内部割れが発生しやすくなります。

燻煙乾燥木材(左)と内部割れを起こした人工乾燥木材(右)

彩工房では、木材を「燻煙熱処理乾燥」させて使用しています。

燻煙熱処理乾燥は、高温による内部割れや、時間がかかりすぎるといった課題を克服する、いわば人工乾燥と天然乾燥のいいとこどりの手法です。

燻煙熱処理乾燥窯に入る木材

燻煙熱処理乾燥では、煙や水蒸気の力を使って木材に熱を加え乾燥させます。窯の中で2週間ほどかけてじっくりと木材を燻します。

木に煙や水蒸気で熱を加えることにより、ねじれやひずみを緩和します。さらに、煙やすすによって燻されるため、木が虫や腐れに強くなり、強度も高くなります。

燻すと木材の表面が真っ黒になるのですが、表面を削ることで、再度美しい木目を浮かびあがらせます。

見た目はもちろん、触った際の木の心地良さもそのままです。

燻す燃料となる木材には、加工の際に出る木の皮や端材を利用しています。灯油やガスを燃やさないので、環境に優しい乾燥方法です。

燃焼炉の様子

さて、今回は燻煙熱処理乾燥についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

燻煙処理施設の見学も可能です。ご興味があればぜひご相談ください。

事務所改修工事

先日、事務所の改修工事が完成しました。

作業場として使われていた場所を事務スペース兼くつろぎの場へと改修させて頂きました。

新築ではなく改修ということで、動かせない設備や既存の上にどのように仕上げるかなど難しい部分もありましたが、最も良い方法は何かと、相談しながら進めていきました。

メインスペースの内装は木と珪藻土を使用し、温かみのある空間で、ゆっくり過ごして頂けると思います。

(改修前)

(改修後)

(改修前)

(改修後)

町並みに馴染んだ、可愛い外観になりました。

ドア上の天使の豚さんが、町も会社も見守ってくれるのではないでしょうか。

CO2を蓄える家

雨降りが続きます。梅雨が明けたら、またあの暑い夏がやってくるのでしょう。

年々暑くなっていく気候。地球温暖化の影響をひしひしと感じる機会が増えました。

木造住宅の主な材料である「木」は、温暖化の原因であるCO₂と水を原料として、糖を作り、大気中に酸素を放出します。いわゆる光合成といわれるものです。

作られた糖は、炭素の化合物として木に貯め込まれ、樹木の成長にしたがって、炭素が蓄積されていきます。

さて、樹木が材木や製品に加工されても、CO₂はそのまま木材の中に蓄えられます。タイトルの「CO₂を蓄える家」とは、まさにこういうことです。

木材の重さの半分は炭素でできており、木造住宅は炭素の缶詰とも言えます。

CO₂を吸収してくれる木ですが、その成長はずっと続くわけではなく、木がある年齢に達すると年間のCO₂固定量は最大となり、それ以降は低下していきます。

そのため、年間の炭素固定量が大きくなる頃に森林を伐採して、木材として利用し、その跡地に植林をすれば、炭素固定量を高いレベルに保つことができます。

一般的な木造戸建て住宅では、およそ14トンのCO₂を固定していると言われ、木造住宅は、「まちの森」とも呼ばれ、脱炭素社会には欠かせない存在です。

脱炭素社会に向けて、国も木造住宅に注目しています。

2050年までの「カーボンニュートラル」に向け、国をあげて木造建築を増やそうとしてるのです。

昨年、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が改正され、法の対象が公共建築物から建築物一般に拡大しました。また、農林水産省の特別機関として、木材利用促進本部が設置されています。

皆さんも近ごろ、駅やビルなど公共の建築物で、木が使われているのを見かける機会も多いのではないでしょうか。木を上手に活用して、持続的な社会をつくっていけるとよいですね。

【終了】7/27(土)大工さんとつくる親子木工教室

彩工房暮らしと住まいのセミナー
無垢の木で雑貨をつくろう

私たちは、無垢材(※)で家をつくっています。
この夏、家をつくる際に出てくる無垢材の切れ端を使った、木工教室を行います。

ただの木切れも、手をかけて仕上げることで、無垢材ならではの素朴な風合いのある、本格的な作品に生まれ変わります。
また、いびつだったり、削り跡が残るほどに、温かみのある、かわいらしい仕上がりになります。

今年は、時間内に好きなものを好きなだけ作ってもらおうと思います。可愛い「カッティングボード」、好きなものを収納できる「収納ボックス」、お子さんに人気の木の「おうち」や「ペン立て」などの材料をご用意しておきます。
「宝物を入れる箱」、「お人形の机」など、ある材料で好きなものを作っていただいて構いません。

またスペシャルゲストとして、木工作家のpotitek戸田直美さんにも来ていただきます。
もちろん大工さんもいるので、もうなんでも作れそうな気がします。

大人も子どもも、好きな形を考えてください。
大人は木の風合いを活かして、子どもはのびやかなペイントで、インテリアを彩る作品をつくりましょう。

楽しい夏の一日を過ごしに、ぜひお越しください。

*無垢材とは…接着剤を含まない天然の木材。反対に木材を接着剤で固めて成型したものに、集成材、合板などがある。

日時
7月27日(土)
10:00-12:00
会場
sai GALLERY Fable
京都市山科区四ノ宮大将軍町15
GOOGLE MAPへ
・JRおよび地下鉄「山科駅」より徒歩12分
・京阪「四宮駅」より徒歩1分
・駐車場はありませんので、お車の方はお近くのコインパーキングをご利用ください。
・自転車は停めることができます。
参加費
1000円/名 小学生~大人
・小学生の方は保護者と一緒にご参加ください。
・幼児の方も、付き添い・見学可能です。
・木の実や貝殻など、取り付けたい飾りがある方は、持参してください。
定員
6組(人数によって多少調整させていただきます。)
服装、持ち物
汚れてもよい服装でお越しください。 なるべくサンダルは避け、靴を履いてきてください。タオルや水筒をお持ちください。

平屋の上棟

梅雨入り前に、無事に平屋のお宅の上棟を行いました。

6月とは思えない暑さでしたが、この暑さもここから数十年は日常となってしまうのでしょうか。

大工さんたち、暑い中たくさん汗をかいて作業をしてくれて、ありがとうございました。

歳をとっても、快適に暮らしていくことができるお宅。

来客や宅配などを利用しやすいように、また防犯面にも考慮して計画しました。

お施主様が引っ越しされてホッとしてもらえる日まで、引き続き頑張りたいと思います。

【終了】7・20(sat)アイルランドカルチャーイベント”What’s the craic?”

~日本でアイルランドを感じられる時間を~

主催:@whats_the_craic_24

7/20(土) 12:30-15:30

場所:京都山科 sai GALLERY Fable
申込方法: 下記URLよりチケットをご購入ください。
What’s the craic? | tol (tol-app.jp) 

価格:3500円(税込)
※お食事・デザート・生演奏
(ギネスシチュー、ベイリーズチーズケーキ、アイリッシュコーヒー等を予定しております。)

定員:20名様 (先着順)
お問合せ: 主催インスタグラムよりDMにて、お気軽にご連絡ください。
@whats_the_craic_24

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今年の5月まで、ワーキングホリデーでアイルランドに滞在していたアイルランド大好きな2人が送るカルチャーイベント。

現地のパブからインスピレーションを受けて試作を重ねた、アイルランド料理やスウィーツを味わっていただきながら、留学やワーホリで素敵なご経験をされた方のプチトークセッション、参加者の交流、最後には日本各地でご活躍されている、アイルランド音楽バンドのFispeirさんをお呼びして生演奏をお楽しみいただきます。

何か新しい暖かい繋がり、そして色んなきっかけが生まれる空間になればいいなと思っています。

お友達やご家族、おひとり様でもお気軽にお越しください😌

【Fispeir(フィスペール)】 @fispeir
2022年京都にて結成された三人組バンド。
メンバーそれぞれの背景を活かしながら「青」をテーマに音楽を作り上げている。アイルランドのみならず、日本やアメリカのミュージシャンからインスピレーションを受け、斬新な音を繰り出す。躍動的なフィドルの音色と安定感のある伴奏のせめぎあいを肌で感じることができる。

【8・2(fri)~8・4(sun)】京都水彩画塾作品展

醍醐に教室を構える京都水彩画塾の作品展がこの夏に開催されます。
お飲み物などの準備もございますので、ゆったり作品の鑑賞をお楽しみください。
※お問い合わせは主催者まで

■日時
2024年8月2日(金)~8月4日(日)
11:00‐18:00
※最終日は16:00まで

・入場無料
・入退出自由
・お子様連れ歓迎

■主催
京都水彩画塾
【塾長】 藤田和平(ふじたわへい)
【教室】    〒601-1366 京都市伏見区醍醐大構町16 内海ビル202 
【事務所】 〒601-1363 京都市伏見区醍醐鍵尾町1-56
【個人電話】     090-9549-1615
【公式HP】www.suisaigajuku.com
【メール】wahei@ca2.so-net.ne.jp

【京都水彩画塾のYoutube】
https://www.youtube.com/channel/UCJHnKpcgNyvl_V_6ogUmaew

【藤田わへいアートボード】
https://waheipon.tumblr.com/

【藤田わへいTwitter】
https://twitter.com/wahei_suisaiga

【京都水彩画塾Twitter】
https://twitter.com/suisaigajuku

【藤田和平Facebook】
https://www.facebook.com/fujitawahei/

【京都水彩画塾Facebook】
https://www.facebook.com/suisaigajuku

【藤田わへいInstagram】
https://www.instagram.com/waheipon/

【終了】6/30(日)森かおるさんのミニ料理教室

夏をのりきる麺料理

年々厳しくなっている暑さ。今年も暑い夏が予想されています。
この夏を元気に乗り切るために、今回は森かおるさんに、冷たい麺料理のつくり方を教えてもらいます。

麺料理となると、栄養の偏りが気になりますが、味に加えて栄養も満点ならば、文句なしですよね。
森さんならではのこだわりとコツを教えてもらって、心も身体も元気になるごはんをつくりましょう。

お料理初心者の方もお気軽にご参加ください。
お子さんも活躍できる内容ですので、ご家族で楽しんでいただくのもお勧めです。

森さんのお話を聞いていると、肩の力が抜けて、不思議とごはんをつくりたい意欲がムクムクと湧いてきます。
美味しい味や香り、見た目にも美しいごはん。まるでセラピーのようなひと時が味わえます。
キッチンに立つのもしんどくなりがちな夏が元気に乗り越えられるよう、ぜひマスターしましょう。



■講師 森 かおる さん



京都・大山崎町にある料理教室と生活雑貨の店Relishと、オーガニックランチのRelish食堂を主宰。

地元有志とともに「山崎十日市」「天王山ファーム&フードマーケット」「山崎ビオマルシェ」を運営。

料理教室では、旬の野菜をたっぷり使ったレシピと、毎日のごはんづくりがおいしく楽しくなる工夫、そして安全な「食」へのはじめの一歩を伝えている。

各地で講座を行うほか、雑誌等にレシピやコラムも提供。

著書に「やさしいおだしの教室」(光村推古書院刊)、「精進ごはん」(東本願寺出版刊)など。


■とき
6月30日(日)
11:00-13:00
■ところ
sai GALLERY Fable
京都市山科区四ノ宮大将軍町15
GOOGLE MAPへ
・JRおよび地下鉄「山科駅」より徒歩12分
・京阪「四宮駅」より徒歩1分
・駐車場はありませんので、お車の方はお近くのコインパーキングをご利用ください。
・自転車は停めることができます。
■参加費
2,500円/名(小学生~大人)
・お料理のデモンストレーションとお話、試食付き。
・お子様だけでの参加はご遠慮ください。
・未就学児のお子様の付き添い、見学可能です。また、お子様のために別の大人の方が付き添いいただいても構いません。
・キッズスペース、授乳スペース等をご用意していますが、お子様からは目を離さないようにお願いいたします。
■メニュー
・トマト担々そうめん
・エビかき揚げのおろしそば
・夏野菜とハーブのサラダパスタペ
■持ち物
筆記具、エプロン
■定員
12名

子供部屋の改修工事

以前にリビング周りを改修させていただいたお客様から、数年経って、こんどはお子様の成長に合わせて2階の子供部屋の改修をご依頼いただきました。

お部屋の模様替えに合わせてサッシの性能向上、壁・天井の断熱改修を行いました。

改修前のお部屋

改修中

窓はカバー工法を採用、壁と天井にはしっかりと断熱材をいれ込みました。

壁と天井は珪藻土に、床は無垢板張り、壁にはレセップ照明を取り付けて、がらっと雰囲気が変わりました。気候の変化が厳しい昨今ですが、より快適に過ごして頂けるお部屋になったのではないでしょうか。

和室だったお部屋は、床の間を収納に変え、家具が置けるよう板間を増やしました。

ハンガーパイプを取り付けて、室内干しもしやすくなりました。